青少年コーナー おすすめの本

令和2年5月「本の世界を知る」

投稿日時: 2020/05/07 cadmin
YA展示 5月テーマ

 新型コロナウィルス感染拡大防止のため、臨時休館を当面の間、延長しております。
 利用者の皆様には、ご不便をおかけしますが、ご理解をお願いします。

 今月は「
本の世界を知る」をテーマにおすすめの本を紹介します。

本を味方につける本・画像


 まずは「14歳の世渡り術」シリーズより、ライターである永江さんが書いたこちら。
 「本は探さなくてもいい」、「本をバラバラにして持ち歩く」、「忘れてもいい」など、驚きの読書術を紹介している本作。読後には、本をてなずけ、読むためのコツが身につき、読書がより一層楽しくなるはずです。巻末に収録されている「ブックガイド 本の本 おすすめ12冊」も必見です。

 永江さんは、『私は本屋が好きでした』『小さな出版社のつくり方』など、本にまつわる本を多数書かれています。
 では、本に関わる仕事には、どんなものがあるのでしょう?
 仕事について知りたいときは、様々な仕事や働く人を紹介する「しごと場見学!」シリーズや、「なるにはBOOKS」シリーズが便利です。今回は、次の1冊をご紹介します。

書店・図書館で働く人たち・画像


 本書では、文芸書担当やコミック担当の書店員や書店の店長、出版社と書店との間の流通を担う取次会社の社員、公共図書館や学校図書館で働く司書や資料保全専門員など、様々な立場で本に関わる人たちにインタビューを行っています。それぞれの仕事の流れや職種、就き方やこぼれ話まで収録されていて、全てのページから、本に対する情熱と愛情が溢れている1冊です。

 また、小説やコミックエッセイなどでも、本を題材にした作品は数多くあります。その中から今回は以下の2冊を紹介します。

舟を編む・画像


 出版社・玄武書房で営業として働く馬締(まじめ)光也が異動した先は辞書編集部。個性豊かな上司や同僚に囲まれて、新しい辞書である『大渡海』を作る過程が細やかに描かれます。言葉について彼らが奮闘し続ける模様は、映画やアニメにもなりました。皆さんなら、「右」や「愛」という言葉について、どのように説明しますか?
 また、実際に辞書を出版している三省堂でのロングインタビューでは、三浦さんが辞書や読書、学生時代や小説家などについて語った記事を見ることができます。

図書館の神様・画像


 バレーボールに全てを費やしてきた高校生の清(きよ)でしたが、あることをきっかけにバレーボールから離れてしまいます。夢を諦め、高校の講師として働くことになった清は文芸部の顧問になりますが、「どの生徒もみんな一緒に見えた」、「教師になる意欲はほとんどなかった」など、やる気を見せないまま…。しかし、唯一の文芸部員である垣内と過ごす内に、少しずつ変わり始めて…。
中学校の先生として働いていた著者が描く図書室の物語です。

 瀬尾さんは元・先生でしたが、続いては、書店でアルバイトをしていた漫画家が描いた作品を紹介します。

よちよち文藝部・画像


 太宰治、夏目漱石、谷崎潤一郎らを扱った『よちよち文藝部』に続く本作は、「小説の中の外国人(カタカナ)名前が覚えられない」という著者が、『変身』『老人と海』などの海外文学の読破に挑戦した顛末を描いたコミックエッセイです。また、元・書店員の経験をもとに描いた『暴れん坊本屋さん (平台の巻)(棚の巻)』、国立国会図書館の職員や校正者、写植職人らへの仕事を分かりやすく描いた『番線』もおすすめです。


 さて、今回は、「本の本」をテーマに、本にまつわる仕事やエピソードを知ることができる本を紹介しましたが、最後に紹介する1冊は、本屋巡りが好きなら共感する(かもしれない)1冊です。

なぜ本屋さんでトイレに行きたくなるのか・画像


 「なぜなんとなく人を好きになってしまうのか?」、「なぜなんとなく買い物かごに入れてしまうのか?」、そしてタイトルの「なぜ本屋さんでトイレに行きたくなるのか?」など、身の回りの6つの「なぜ」について考察している1冊です。
 著者が辿り着いた「それなりの理由」を知ると、無意識で行っていた自分の行動を見直すきっかけになるかもしれません。


このほかにも本について書かれた本はたくさんあります。
こちらで紹介した本も含め、こちらよりまとめてチェックできます。
(本館 別室) 「本の世界を知る」