投稿日時: 2020/06/01
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新型コロナウィルス感染拡大防止のため、一部利用の制限をしています。
利用者の皆様には、ご不便をおかけしますが、ご理解をお願いします。 今月は「知る・考える」をテーマにおすすめの本を紹介します。コロナウイルス関係の様々な情報が溢れていますが、真偽不明な情報や怪しいデータに惑わされないよう注意しましょう。
「交通系ICカードはかざすだけでなぜ使えるの?」、「どうして蚊に刺されても痛くないの?」、「日本にはどうして梅雨があるの?」など、身の回りの事象や現象について、『すイエんサー(NHK)』などに出演している東京理科大学の川村教授が科学的に分かりやすく説明した1冊です。
しかし、これまでに“常識”だと思っていたことも、実は違うこともあると教えてくれるのが次の本です。
世界史、日本史、科学、生き物、宇宙に関する、思わず納得してしまう説から、驚きのトンデモ説まで、様々な説を紹介しています。
30代の私が一番驚いたのは、鎌倉幕府が成立した年について1180年、1183年など色々な説があり、「学校の授業でもどれか一つに絞って教えはしない(P.58)」とのことでした。
「イイクニ(1192)作ろう鎌倉幕府」の語呂合わせで1192年と覚えていたのですが…
では、様々な説や情報の中から正しいものを選ぶためには、どのようなことに気を付ければよいのでしょうか?
サブタイトルに「フェイクニュースを見分けるには」とある通り、「メディアリテラシー(情報を読み解き、活用する力)(P.16)」を身につけるための方法や、注意すべきことなどを、紹介しています。
また、ネットの情報やSNS、ウィキペディアなどを上手に利用するためにも知っておきたいことがまとめられています。
巻末には、「アラブの春」や「旧石器ねつ造事件(神の手スクープ)」など、当時話題となった事件や歴史的事実などの解説も収録されています。
次に紹介するのは、情報の裏付けとなるデータを活用する方法が学べる1冊です。
「おみくじにはなぜ和歌が書かれているのか?」という疑問には文学アプローチを、「なでしこジャパンのピッチの外に何がみえるのか」という疑問には社会学アプローチという具合に、日本の文化にまつわる7つの疑問に対して、様々なデータを用いて答えに辿り着いています。
小論文やレポートを書く際に、信頼できるデータを探すための練習にもなりそうですね。
では、集めた情報やデータを基に、どのように自分の考えをまとめればよいのでしょう?
最後に紹介するのは、考える力を身につけるための2冊です。
5リットルの水が入る水差しと3リットルの水が入る水差しを使って、4リットルの水を計る方法、すぐに分かりますか?(P.96に問題、P.116に答えが掲載されています)
作家の高橋源一郎氏が2018年6月10日・11日に、和歌山県にあるきのくに国際高等専修学校にて行った特別授業を元に再構成された1冊です。
「自分で探さなければ、先生には出会えない」、「正解が見つからない問いに、どう答えるか」、「考えるときの基準は自分しかない」など、作家である著者が生きる中で学んだことを、高校生へ分かりやすく教えています。
また、福岡県内には、同学校法人が運営する「北九州子どもの村小・中学校」があります。
今回紹介した本については、他の本と併せてこちらよりまとめてチェックできます。
→(本館 別室) 「知る・考える」の本
また、調べものをする際には、当館作成の「調べ方の近道案内(パスファインダー)」もぜひ、参考にしてください。「郷土資料版」、「青少年版」、「子ども図書館版」のパスファインダーもあります。
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